Apple App "Pages" レビュー


最近流行りのiPad。

レポートを書く機会がちょくちょくあるので、アップル製の書類作成アプリ”Pages”をダウンロードしてみた。自分がダウンロードした時点での価格は¥850と、アプリとしてはちょっぴり高め。また自分が購入を検討していた頃の他のユーザーのレビューは、星1つか2つといった”購入ちょっと待て”感が漂っていた。値段や他ユーザーのレビューなんかを気にしていたら、なかなか購入をタップすることが出来ずにいた。同時に、購入したらこのアプリのレビューを我がWeblog”The Strange Storage”に記そうと決めていた。

先週、ようやく購入に踏み切れたので決心通り、ここTheStrangeStorageにアプリ”Pages”のレビューを記す。

App Store
購入するにあたって、本当にそれが必要か?を問われる値段。日々の生活を考えると、どうやら購入するしかないようだった。しかし、この時点での他ユーザーのレビューは良くなく、”縦書き出来ない”や”日本語への対応が微妙”といった声が目立っていた。

アプリのサイズはこの時点で269MB
購入。満たされゆくプログレスバーを見つめている間も、ひょっとして駄作?といった不安が心の片隅にあった。

初回起動時
アプリを起動して一言。”あっ、さすがApple!”。笑い話ではないが、Welcomeスクリーンのデザインがとってもシンプル綺麗でAppleなレイアウトだったので思わず笑ってしまった。

この時には、まさかiCloudがあんなに便利だなんて思いもしなかった。
iCloudはフォトストリームでも重宝していたので、もちろん”使用”を選択した。

はじめよう。おぅ、はじめるか。
文書を新規作成するまえに、ちょっとしたチップが知りたかったのでPagesの詳しい情報を見ることにした。

スタートアップガイドはWebからでも参照できる。
最初は気づかなかった。一間置いてあっと気づいた。このスタートアップガイドはPagesで作られていた。ガイドを見ている過程で、もう既にアプリ”Pages”を使わせる。ユーザー体験を大切にするAppleならではの設計。経験上アプリケーションのガイドやヘルプの類は別テンプレートなPDFやら何やらで提供され続けてきていたので、このアイデアには新鮮さを感じた。確かに考えてみればガイドのためだけに別テンプレートを用意する意味はないんだね。

ということでPagesを使えば、上のガイドレベルの文書が作れる。これだけのクオリティのものが作れれば、レポート作成といった用途としては十分な気がした。ただ他ユーザーのレビューにもあったように、縦書き出来ないのが惜しい。

写真の編集もPages上でできた。トリミング(マスクという概念を使っていたので、正しくはトリミングではない)や回転、サイズ変更(アスペクト比固定)ができた。また、マルチタッチを活かした操作により、大きさを他の写真と揃える操作もできた。

3Dグラフ
Pagesを使っていて、感動してしまったものが3Dグラフである。グラフをタップして選択すると、真ん中に矢印が現れたのでドラッグしてみた。すると3Dグラフのアングルが指にあわせて変わるではありませんか!これには感動した。

グラフ編集画面
グラフの編集は表で行える。列を入れ替えたり、値をクリップボードへコピー出来たりした。

作成した文書の配布方法
メールに添付して送れたり、iTunes経由でPCに転送できたりするらしい。iDiskやiWork.com(こちらのサービスは、2012年7月31日付で終了する)といったクラウドにも保存できる。WebDAVはWebサーバーへ転送する方法。

意外と分かりにくかったりするiTunes経由での共有方法。iTunesを開きiPadを繋げ、アプリの項目を選択。ページ下部のボックスからPagesを選ぶと、Pagesで編集可能なファイルの読み書きができる。

配布フォーマットは3種類
PDFが選べるのが良い。もちろんPages編集画面から、AirPrintで直接プリントもできる。他ユーザーのレビュー通り、Wordとの互換性がいま一つな印象。



駄作か良作か?

個人的には良作。

自分の用途は、

  • 文章が書け、文字揃え・インデント・回り込み・サイズ変更が出来る。
  • グラフが描ける。
  • 表が組める。
  • 写真が貼れ、自由移動・トリミング・回り込み・サイズ変更が出来る。

だったので、機能としては十分だった。

タブレット端末でここまでの編集が出来る、しかも操作が直感的だったことも良作と思った理由。あと、美しいテンプレートと自負していらっしゃったテンプレートが本当に美しかったことも。ただ、マイナス点、例えば

  • 日本語に対応しているフォントが少ない。
  • 縦書き出来ない。
  • Wordとの互換性が悪い。

がちらほらあるので、がっつり編集したい人には不向き。PCのオフィスソフトと比べてしまうと絶対に負けてしまう。その点は今後のバージョンアップに期待である。



結論

現状、さらっと必要最低限の編集が楽しく簡単に出来ればいい人向けのアプリです。


おまけ

 iOSのソフトウェアキーボードはTwitterサイズ(140文字)の文章を入力するには適しているが、長文を入力するには適していない。Pagesを購入したことをきっかけに、ハードウェアキーボードを購入した。Pagesレビューのおまけとして、購入したキーボード”SANWA Bluetooth Wireless Silicon Keyboard : SKB-BT14BKM”のレビューをさらっとする。

キーボードの大半の素材がシリコンなので、丸めることができる。カバンに収納するときに便利。
キーボードの電源スイッチとUSBポート
コネクトボタンとインジケータランプ

BluetoothでiOSデバイスに接続するので、ペアリングも楽チン。キーボードの蓋を外し、電源スイッチをONにする。iOSの”設定”をタップし”一般”の”Bluetooth”をオンにする。それからキーボードのコネクトボタンを押す。iOSデバイスがキーボードを検出したら、それをタップ。すると下のようなアラートが現れる。
ペアリングガイド
このアラートが現れたら、キーボードの数字キーでPINコード(例では8369)を入力し、続けてreturnキーを入力する。ペアリング完了を、キーボードのインジケータランプ(Battery low)が点滅して知らせてくれる。これだけで、
接続完了。Bluetoothはペアリングがカンタン。
次回からは、キーボードの電源をONにするだけでOK。また一定時間操作をしないとキーボードがスリープしてしまう。スリープしたら、どれかキーを押してやさしく起こして上げよう。

内蔵電池で動いているこのキーボードは、スペック上連続使用70時間くらい持つらしい。使用中”Battery low”ランプが点灯したら、付属のUSBケーブル(安っぽい…)を使ってUSB経由で充電しよう。

ちなみに、このUSBポートは充電用でしかないらしく、USBでPCにつないでもUSBキーボードの代用にはならなかった。
ワイヤレスキーボードで編集中…
もちろん操作性はソフトウェアキーボードより良い。数字キーがすぐ使えるのがなによりGood。ショートカットキーも充実している(詳細はSANWA参照)。ただ押し具合、というか感度がやや低めな印象だった。シリコンでフレキシブルなキーボードにそこまでは要求できないか。まぁ、押し方次第でどうにでもなりそうなので、感度の低さには”慣れ”で対処しようと試みた。30分くらい試打を続けているうちに入力精度が上がってゆくではないか。結果、”慣れれば”それなりに使える。

Numlockを操作すると、キーのオレンジ色部分(テンキーの配置になっている)を入力できるようになるのだが、残念ながらiOSデバイスではNumlockをいくら操作してもオレンジが入力されることはなかった。ただPCやPS3で使えることは確認できた。数字入力はテンキーに慣れていた自分にとって、このNumlock操作ができなかったことが残念だった。

このキーボードを使えば、iOSデバイスでMac OSのようなショートカットキー操作ができる。次に文書入力にて使えそうなショートカットキーを列挙してみたので、参考程度に見てほしい。

使えそうなショートカットキー
  • Shift + 方向キー 方向キーの方向へ文字を選択する
  • Shift + Command + カーソルから前の文字列を全選択
  • Shift + Command + カーソルから後の文字列を全選択
    上2つの選択方法は一行のフォームに入力中の場合、Shift + 上下キーで代用可(提供もこたん)。
  • Command + Space 日本語/英語入力切替
  • Command + Z 操作を取り消す(Undo)
  • Command + X 選択文字を切り取る
  • Command + C 選択文字をコピーする
  • Command + V クリップボードを貼り付け
  • Command + A 全選択
  • Command + カーソルを行頭へ移動
  • Command + カーソルを行末へ移動
  • Control + I タブを入力
  • Control + K カーソルより前の文字列を全削除
  • Option + 英字キー 特殊文字入力
  • などなど…



評価
ワイヤレスでふにゃふにゃ素材シリコン製のキーボードということで、入力に難があるのでは?と心配しながらも、キーボードをクルクル巻けるというロマンに後押しされYahoo!オークションで3500円ほどで購入したブツだったが、予想以上に使い物になる品だった。何よりショートカットキーが便利すぎて…もう手放せない。

:オクには類似品も出品されている。今回紹介したキーボードは、キー配列が英語でありMac用のキーがあるSanwa販売のものである。同じ製品をお求めの方は、ぜひ注意してほしい。

4979184639354165189 https://www.storange.jp/2012/05/apple-app-pages.html https://www.storange.jp/2012/05/apple-app-pages.html Apple App "Pages" レビュー 2012-05-14T03:18:00+09:00 https://www.storange.jp/2012/05/apple-app-pages.html Hideyuki Tabata 200 200 72 72