f.lux


  ここ3,4ヶ月ほど"f.lux"というソフトウェアのお世話になっている. これは青色光(ブルーライト)を減らすソフトウェアだ. 光(可視光)は色が青になるほどエネルギーが高くなるため,人の目に長時間照射すると疲れであったり,体内時計の乱れを引き起こすそう. メガネにフィルタを入れることで目に入る青色光を軽減する試みもあるが,メガネ越しでなければ意味は無いし,そもそもメガネは青色光を反射する仕組みなので斜め後ろから照射された光は青色光だけがメガネにより反射して目に直接入る. 何かうまい方法は無いものかということで作り出されたソフトウェアが"じゃあモニタ自体が青い光を発しないようになれば良いのだ"というアイディアの具現化である. それがf.luxである.

  仕組みとしてはモニタのカラープロファイルにある色温度を自動で調整する. 自動というのも日周運動に合わせた時刻で色温度が変化する. 例えば,午前中は普通のモニタだが夕方を過ぎると色が赤みを帯びてきて夜になると赤くなる,といった具合. 赤くなるというのも,青色光が減っているから相対的に赤く見えるという話. 色を扱う仕事(デザインや作画など)でなければ画面が赤くなることに何の問題も無い. 下にイメージ図を挙げる.

日中のイメージ図

夕方過ぎからこの様になる

夜は青色光が殆ど無い.
モニタの中に日周運動が出来上がるので体内時計は乱れにくそうだし,青色光が減るので目にも優しそうだ.

  右図が設定画面になる(Mac). "Location"の項目に自分の住んでいる地域(座標)を入力する. これでその地域の日周運動を算出できる. 次におおよそ自分が起きるであろう時間を設定しておけば,睡眠時間から逆算して日周運動をモニタ内につくる. 設定はこれだけ. PCを起動するごとに常駐させるようにも出来るし,必要に応じてf.luxの機能をオフにすることもできる. Mac,Linux,Windows,iOS,Androidといった殆どのOSに対応している点も素晴らしい. 括弧書きでただし,iOSに関してはちょっとアウトローに成らなくてはいけないのでおすすめは出来ない. 就寝前の携帯機器の操作はとても身体(特に自律神経)に悪影響を与えるようなので気を付けたいところだ. このf.luxを導入してから,日周運動を意識できるようになったので,たとえPCに張り付いていたとしても,ああ,もう日が沈むのか...と思えるようになった.
3299874525153862806 https://www.storange.jp/2015/03/flux.html https://www.storange.jp/2015/03/flux.html f.lux 2015-03-16T11:08:00+09:00 https://www.storange.jp/2015/03/flux.html Hideyuki Tabata 200 200 72 72