Arch Linux ARMをインストールする

VirtualBoxにSDカードをマウントする 前回の記録ではVirtualBox上のCentOS 7にSDカードをマウントする方法を紹介した. ここではCentOS 7を使ってSDカードにArch Linux ARMをインストールする方法を紹介する. とは言ってもArch Linux ARMの公式サイトに書かれていることを日本語にしただけになるが…
Arch Linux ARMをインストールするにはCentOSにrootとしてログインするか,root以外でログインした後"sudo su"コマンドでrootに昇格する必要がある. ログイン後は次のコマンドでSDカードがマウントされていることを確認する(参照:VirtualBoxにSDカードをマウントする). lsblk
NAME                        MAJ:MIN RM  SIZE RO TYPE MOUNTPOINT
sda                           8:0    0   16G  0 disk 
├─sda1                        8:1    0    1G  0 part /boot
└─sda2                        8:2    0   15G  0 part 
  ├─cl_root                 253:0    0 13.4G  0 lvm  /
  └─cl_swap                 253:1    0  1.6G  0 lvm  [SWAP]
sdb                           8:16   0 14.7G  0 disk 
└─sdb1                        8:17   0 14.7G  0 part 
sr0                          11:0    1 1024M  0 rom 
...
上の例では16GBの仮想HDDを持つCentOSに,16GBのSDカードをマウントしてしまったので少々分かり難くなっているが,sdbのブロックがSDカードになる. なので以降"/dev/sdb"はSDカードを指す. Arch Linux ARMのインストールにはいくつかのツール(コマンド)が必要になるので,今のうちに入れておく. yum -y install dosfstools bsdtar wget これで準備は整った. まずはfdiskを使ってSDカードのパーティションを編集する. fdisk /dev/sdb 次の手順によって,bootとroot用に2つのパーティションを作成する.
  1. 念のためoを入力して既存のパーティションをクリア.
  2. pでパーティション一覧を表示. 何も無いことを確認.
  3. nで新規パーティションを作成.
  4. p(primary)を選択し,1を入力.
  5. Fisrt sectorはデフォルトのままEnter.
  6. Last sectorには+100Mと入力.
  7. tと入力後,cを入力しFAT32(LBA)にフォーマット.
  8. nで2つ目のパーティションを作成.
  9. p(primary)を選択し,2を入力.
  10. First sectorはデフォルト値を使用Enter.
  11. Last sectorもデフォルト値で良いEnter.
  12. 最後にwと入力し編集終了.
FAT32(LBA)にフォーマットしたパーティション1はboot用のパーティションになる. bootディレクトリを作成し,次のコマンドでパーティション1をbootディレクトリへマウントする. mkfs.vfat /dev/sdb1 mkdir boot mount /dev/sdb1 boot 同様にパーティション2はroot用なので,ext4にフォーマットし,rootディレクトリを作成,そこにマウントしよう. mkfs.ext4 /dev/sdb2 mkdir root mount /dev/sdb2 root mkfs.ext4の実行後, Writing superblocks and filesystem accounting information: _ でちょっと待つ. その後,処理が続行されて行くので暫し待とう. SDカードに不良セクタがある場合はI/O errorが表示される(今回は無視してしまった). では,いよいよArch Linux ARM本体をダウンロードしよう. wget http://os.archlinuxarm.org/os/ArchLinuxARM-rpi-latest.tar.gz Raspberry Pi 2や3を利用している人はファイル名をArchLinuxARM-rpi-2-latest.tar.gzに変更しよう. ...rpi-3-latest.tar-gzというファイル名もあるが,64bitのものなので動作が安定しなかったり,他のソフトウェアとの相性が悪かったりすることがあるようなのでおすすめはしない. ダウンロードが終えたら,先程つくったrootディレクトリへ展開する. bsdtar -xpf ArchLinuxARM-rpi-latest.tar.gz -C root 展開には時間がかかるので,事前にコーヒーか紅茶を用意しておくと良い(読みかけの本でも可). 展開が終えたらsyncする. sync bootファイル(Arch Linux ARMの起動に必要なファイル一式)をパーティション1(bootディレクトリ)へと移動する(なぜ/boot用にFAT32でフォーマットしたパーティションを用意したのか疑問に思った方はこちらのページが参考になるはず). mv root/boot/* boot その後,2つのパーティションをアンマウントする. umount boot root コマンド名は"unmount"ではなく"umount"な点に注意. 以上でインストールは完了. 前回の記録: VirtualBoxにSDカードをマウントする | "VMDKのかたづけ"を参考に,SDカードを取り出そう. 初期状態ではrootとalarmという2つのユーザーでログイン可能. パスワードはrootかalarm. ちなみにSSHが有効化されていないので,Raspberry PiにHDMIケーブルとキーボードを接続しセットアップを行おう. Raspberry Pi Zero Wを試す! (執筆中)
7081898701871454788 https://www.storange.jp/2017/04/arch-linux-arm_5.html https://www.storange.jp/2017/04/arch-linux-arm_5.html Arch Linux ARMをインストールする 2017-04-05T20:27:00+09:00 https://www.storange.jp/2017/04/arch-linux-arm_5.html Hideyuki Tabata 200 200 72 72